個人事業では、事業主貸という科目を使う人がほとんどです。売上、通信費といった具体的な収入や経費と違って、よくわからない事業主貸という科目が多いと、なんかマズイのでしょうか?

事業主貸が多くなる原因、よくある4つのケース

事業主貸が多いとどうなるか心配している人は、なんで事業主貸が多くなったか、その原因が分かっていますか?

事業主貸を使って経理処理するケースを見ていきましょう。

現金で受け取った売上

売上代金を現金で回収したときに、「現金/売上」と処理せずに「事業主貸/売上」と仕訳することもあります。

個人事業だと、仕事と家庭で財布が一緒なことも多く、現金科目を使わないことも多いので、よくあるパターンです。

仕事用通帳以外への売上代金の振込

事業で使っている通帳A口座じゃなく、家庭用B口座に売上代金が振り込まれたとき、「事業主貸/売上」と仕訳します。

プライベートな支出の引落し

個人事業の経費にならない支出が引き落とされたときも事業主貸の出番です。

国民健康保険、住民税、所得税、生命保険、住宅ローンなどなど。

仕訳は、「事業主貸/普通預金」。

生活費の引き落としを事業用口座からやっていると、事業主貸の金額が多くなります。

通帳からの引き出し

事業用の通帳からお金を引き出したとき、「事業主貸/普通預金」と仕訳します。

現金科目を使わない個人事業主、生活費を引き出したとき、この仕訳が出てくるのはこのようなケースです。

事業主貸が多いとどうなる?税務署的にまずい?

会計ソフトなどで集計していたら、事業主貸の金額が多いと、「こんなに金額が多くて、大丈夫かな?」って心配になる人もいます。

預金、建物、土地などの科目よりも、事業主貸が多いと、もっと心配になりがちです。

事業主貸が多いからって何の問題もない

結論を言うと、事業主貸が多くても、何の問題もありません。

さきほど見たような取引が多ければ、事業主貸が多くなるのは当然です。

そもそも、事業主貸は借方(左側)で使う科目で、原則的に貸方(右側)に来ることはありません。

つまり、事業主貸は、増える一方で、減ることがありません。金額が多くても、ある意味当然の結果です。

売上で事業主貸を使うのはオススメしない

売上代金を現金で回収しているか、事業用口座じゃない口座に振り込まれていると出てくる事業主貸。

「事業主貸/売上」「事業主貸/売掛金」となる取引は減らしたほうが経理が楽です。

現金で受け取ったら、ATMで即入金しましょう。1円単位までキッチリ!

通帳に記録が残れば、「普通預金/売上」「事業主貸/売掛金」と仕訳するので、事業主貸が多くなりません。

しっかり入金していると、仮に税務調査が入ったときも、通帳に記録を残していると税務署にキッチリやっている印象を与えられます。

口座引き落としの事業主貸は多いほうが健全

プライベートの支出、税金や国保などの経費にならない支出、これらが引き落としのときに事業主貸が増えます。

引き落としで通帳に記録が残ると、気づきがあります。

  • 所得税・・・予定納税額が確認できる
  • 国保・・・社会保険料控除が分かる
  • プライベート・・・経費に入るか検討できる

事業主貸が多いのはいけないことではありません。

心配し過ぎる必要はありませんよ!

事業主貸が多いとどうなる?まとめ

事業主貸が多いと、なんだか印象が悪そうな気がする人も多いです。

売上で事業主貸を使うなら経理の改善が必要だと思いますが、支出で事業主貸が多い場合はむしろ健全なケースが多いと思いますよ。